絵本の読み聞かせをするときに、
「どうやったら上手に読めるんだろう」
「なかなか子どもが集中してくれなくて…」
という悩みがありませんか?
実は、ちょっと気をつけて実践するだけで、ぐっと子どもたちが集中してくれる5つのコツがあるんですよ。
以下、1つひとつ詳しく説明します。
どれも簡単にできるので、ぜひ試してみてくださいね。
目次
読み聞かせコツ その1「子どもの年齢や人数に合わせて選書する」
子どもは、年齢や発達によって受け取る力が違うので、対象の子ども(子どもたち)の年齢に合わせて絵本を選びましょう。
「年齢別おすすめ絵本」でもご紹介しましたので、よかったら参考にしてみてくださいね。
たとえば図書館でのお話会や、幼稚園・保育園などで、異年齢の子どもたちを対象に読み聞かせをする場合は、年齢の低い子に合わせて選ぶのがおすすめです。
また絵本の大きさは、子ども10人くらいまで(親子10組)でしたら割と小さめの絵本でも全員が見えますが、それ以上の人数の前で読むときは、小さい絵本だと後ろの子が見えません。
30人くらいまでは普通の大きさの絵本でも大丈夫ですが、大人数の場合は、あまり絵が細かく描きこまれていないもの、ぱっと遠目でもわかるような絵のものがいいですよ。
読みたい絵本の大型絵本があれば、そちらを選ぶとより見えやすいです。
紙芝居も、大勢の前で読むことを前提に作られているので、おすすめです。
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読み聞かせコツ その2「必ず下読みする」
読み聞かせをする絵本を選んだら、まずは一度読んでみましょう。
どのような内容の絵本なのか、どのようにストーリーが進んでいくのか、など、一度読んでおくことで気持ちをのせてスムーズに読み聞かせをすることができます。
いきなり知らない絵本を読み聞かせするのは、ベテランでも難しいもの。
ページをめくったときに予想外の展開になっていてあわてることのないよう、黙読でよいので一度は読み、ストーリーを頭にいれておきましょう。
まず読んでおくことで、「この場面がおもしろい」「このやりとりがいいなぁ」など自分の心が動いた場面がわかるので、子どもたちに読むときに、より気持ちをのせて読むことができます。
読み聞かせコツ その4「一度は声に出して読み、声の大きさや速さを確認する」
コツ2のところで触れたように、一度は絵本に目を通すとともに、実際に声に出して読んでみましょう。
黙読するときには気づかなかった、声の強弱や速さ、間の取り方などをつかむことができます。
たとえば、おじいさんのセリフが続いていて、ページをめくると今度は孫のセリフになった、という場合、おじいさんの声の感じで、そのまま孫のセリフを言うと違和感がありますよね。
一度声に出して読んでおくことで、「次は孫のセリフだ」という心構えを持って読めるので、スムーズに進めることができます。
また、読み方の速さや声の高さを変えることで、人物の表現をすることができます。
例えばおじいちゃんおばあちゃんのセリフのときは、「ゆっくりと落ち着いた速さ・低めの声」で読み、子どものセリフは「少し速めの早さ・少し高めの声」で読むと、雰囲気が伝わりやすいですよ。
ただ、あまり極端に抑揚をつけて読んでしまうと、子どもたちは絵本よりも読み手の方に意識が向いてしまうので、速さや高さを少し意識しながら読むくらいにしましょう。
声が聞き取りやすい大きさや速さになっているか、間の取り方はちょうど良いか、などを客観的に確認することができるのでおすすめですよ♪
読み聞かせコツ その3「絵本の持ち方や角度に気をつける」
これは特に、大勢の子どもたちに読み聞かせをするときに気をつけたいことです。
絵本を子どもたちに向けて読んでいると、ついつい読みやすいように絵本を自分に向けていたり、絵本が床と水平ではなくナナメになっていたり、絵本の面が上向きになっていたりすることがあります。
そのような状態だと見えづらくなってしまうため、せっかくの絵本を十分に楽しめなくなってしまいます。
以下の4点に気をつけると、見えやすくなりますよ。
絵本を持つ位置に気をつけて読みましょう
大勢の子どもたちの前で読み聞かせをするときは、椅子に座ったり立ったりして読むと思いますが、その時子どもたちは、床や椅子に座っていることが多いのではないでしょうか。
子ども達の顔の位置から見てあまりにも上の位置で読んでしまうと、子どもたちはずっと上を見上げるようになり、首が痛くなってしまいます。
読むときは、立つ場合・座る場合のどちらでも、絵本は読み手の顔の横あたりで広げ、絵本の上下のラインが水平になるように意識しましょう。
絵本を持つ手のひじを自分の体に当てて固定しましょう
短い絵本だと絵本を持つ手が体から離れていてもよいのですが、長い絵本を読んでいると腕が疲れてプルプル揺れてしまうこともあるんですよね。
絵本を持つ手はどちらでもよいですが、絵本を持った手のひじを、自分の脇腹に当てて固定するとグラグラしません。
撮ってみると、意外と絵本が斜めになっていたり、動いたりしているのがよくわかりますよ。
スマホで動画を撮るときは、子どもの目線の高さにスマホを置くと、実際の見え方がよくわかります。
絵本の角度や子どもが座る位置に気をつけましょう
絵本の角度は、絵を子どもたちの顔に合わせて、ほんの少し下向きにして読むと、見やすいです。
読み聞かせのとき、子どもが座っている場所によって、絵本の絵が光に反射して見えにくい場合があります。
初めての場所で読み聞かせをするときは、お話会の前に、実際立って読む場所で絵本を広げてみて、他の人に見え方を確認してもらっておくと安心ですね。
この場合、実際に子どもが見るときと同じ状態(床に座るor椅子に座るなど)で、後ろの両端から確認してもらうとよいですよ。
事前に確認できない場合は、読み始める前に、後ろや端に座っている子に「よく見えるかな?」と聞いてみて、見えにくい場合はよく見える場所に移動してもらってから始めましょう。
基本は絵本を動かさないようにしましょう
登場人物の動きが大きい絵本では、ついつい絵本自体を動かして表現してしまうことがありませんか。
絵本自体を動かすと、見ている方にとっては見えづらくなるため、基本は絵本を動かさずに読み聞かせをしましょう。
絵本のなかには、動かした方が見ている人と一体感を感じられて楽しいものもあるので(だるまさんが [ かがくいひろし ]シリーズなど)、下読みをしたときに判断するとよいですね。
読み聞かせコツ その5「ページはゆっくりめくる」
絵本の読み聞かせをするときに、読み終わったページをサッととめくっていませんか。
子どもは絵本を読んでもらいながら、絵をとてもよく見ています。
そして絵本の世界に入っていろいろ感じていますので、そのページを読み終わったら、少し間を取るようにしましょう。
もちろん、ストーリーの展開によってはサッとめくった方がいい場合もあるので、下読みをしたときに把握しておくとよいですよ。
まとめ
以上、絵本の読み聞かせをするときの5つのコツをご紹介しました。
どれもちょっとしたことですが、意識するのとしないのとでは、絵本の世界への入りやすさが大きく変わってきます。
一度に全部をしようと思うと大変に感じてしまうかもしれませんが、まずはできそうなことから1つだけ、試してみませんか^^
読み聞かせ仲間がいるようであれば、お互いの読み聞かせを見て、「良かったところ」や「ここを気をつけたらもっと良くなるかも」というところを伝えあうと、どんどん上手に読めるようになりますよ。
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