1972年発行のロングセラー絵本です。
私はよく30年前とか50年前に発行された絵本を紹介していますが、これには理由があります。
全国学校図書館協議会によると、1年間に出版される新刊絵本は1,000点を超えるそうです。
その中から、子どもたちに読み継がれて何年も残っていく絵本は、ほんの一握りの数だけ…。
だからこそ、何十年も読み続けられている絵本には、それだけ子どもの心に響く魅力があるのです。
この「だれかしら」も、48年前に発行されたにもかかわらず、古さを感じさせない素敵な絵本ですよ。
今回はこの「だれかしら」について、読むときの目安時間・対象年齢・絵本のあらすじ・3つの魅力をご紹介しますね。

目次
読み聞かせ時間目安・対象年齢
読み聞かせ時間: 1分 35秒
対象年齢:1~2歳から
(※読み聞かせ時間は私が読んだときの時間なので、人によって多少変わります)
あらすじ
見開きを開くと、ずらりと並んだかわいいドアの絵。
ここから、「どんなお話がはじまるのかな」と期待が膨らみます。
トントントン。おや、ドアをノックする音。
誰がやってきたのかな?
ドアの窓から、お客さんの顔がチラリと見えます。
「だれかしら?」
動物たちが、お誕生日のお祝いに、プレゼントを持ってかけつけてくれたのです^^
みんなそろって、パーティーの始まり。
男の子のケーキには2本のろうそくが立っていますよ。
さぁ、みんなで一緒に「おたんじょうび、おめでとう!」
魅力1.シンプルな繰り返しのお話が2歳にぴったり
「絵本読み聞かせの効果とコツ&年齢別おすすめ絵本」の「2歳におすすめの絵本」でもお伝えしたように、子どもは繰り返しのお話が大好き。
このお話も、動物たちがやってきて「だれかしら?」とドアを開けることを繰り返すお話です。
そして、この絵本を何度も読んでもらううちに、子どもは次は誰がやってくるかも覚えます。
「次はねずみ!」と予想して、その通りにねずみがドアの後ろに立っていると、安心して楽しめるのですね。

魅力2.ドアの向こうは誰かな?意外性が面白い
次々とおとずれる動物たち。
ドアの窓から体の一部が見えるので、それをヒントにして誰が来たのかわかります。
けれど時には、「とんとんとん」と音がしたのに、窓から誰も見えないことも…!?
ドアを開けると、「なーんだ、〇〇くんか」と正解がわかります。
また動物たちが、それぞれにプレゼントを持ってきてくれるのですが、キリンが持ってきてくれたのは、なんとこの絵本!?
ちょっとしたところにも作者の遊び心が感じられて、それを子どもと一緒にみつけるのも楽しいですよ。

魅力3.同じ年齢で共感が持てる
絵本の最後、お誕生日のお祝いでケーキのろうそくを消す男の子。
ケーキに立っているのは…2本のろうそく♪
それを見て、2歳の子どもが「ぼくとおんなじ!」「わたしも2歳!」と、絵本の男の子に親近感を感じ、ますますこの絵本がお気に入りになります。
今1歳の子は、ママやパパから「次は〇〇ちゃんも2歳ね」と教えてもらうと、自分が大きくなることへの期待が膨らむことでしょう。
絵本の男の子と一緒に、ろうそくの火を「ふーっ」と消すのも楽しいですよ。

まとめ
自分の誕生日を、お友だちにお祝いしてもらえるのって嬉しいことですよね^^
絵本を読んでもらいながら、子どもも自分の誕生日を祝ってもらっているような気持ちかもしれません。
最後の男の子の嬉しそうな笑顔を見ながら、きっと子どもも笑顔になっているのではないでしょうか。
「だれかしら」おすすめです。