はじめにお断りしておきます。
この絵本、今は中古でしか手に入りません。
けれど、どうしてもご紹介したいと思いました。
なぜなら、この絵本を読んだときの子どもたちの反応がとてもいいからです。
「子どもって、本当に優しいなぁ」と読み手自身も胸があたたかくなるこの絵本の魅力を、1人でも多くの人に伝えたいと思ったのです。
あなたのお子さんや、読み聞かせを聞いてくれる子どもたちは、この絵本を読んだとき、どんな反応をしてくれるでしょうね^^
今回はこの「ちびっこちびおに」について、読むときの目安時間・対象年齢・絵本のあらすじ・3つの魅力をご紹介します。
目次
読み聞かせ時間目安・対象年齢
読み聞かせ時間: 7分 30秒
対象年齢:4・5歳から小学校低学年
(※読み聞かせ時間は私が読んだときの時間なので、人によって多少変わります)
あらすじ
お話は、ひがらやま、という山の中から始まります。
ひがらやまで暮らしているちびおには、ある日「人間の町に行きたい」とお母さんに頼みます。
するとお母さんは、角を隠すための帽子をちびおににかぶせ「絶対に帽子を取らないように。鬼だとばれるとひどいめにあうよ。」と注意し、送り出してくれました。
人間の町に行ったちびおには、幼稚園をみつけて中に入っていきます。
そこでちびおには、冷たい池に落ちてしまった子を助け、自分の服を着せ、取ってはいけないと言われていた帽子を、その子にかぶせてあげるのです。
ちびおにがオニだとわかったとき、まわりにいた幼稚園の子どもたちの反応は…?
魅力1.ちびおにのまっすぐな優しさ
お母さんから「絶対に帽子を取っちゃダメだよ」と約束をしていたちびおにでしたが、冷たい池に落ちて震えながらて泣いている子を見ると、1番にその子のもとへとかけつけ、迷うことなく自分の服を着せたり帽子をかぶせたりします。
初めて会ったばかりの知らない子なのに、とっさに助ける行動ができるちびおにの優しさに「すごいな!」と感動します。
魅力2.幼稚園児との交流にほのぼの
オニだとばれてしまったちびおには、先生に「なぜここにきたの?」と聞かれ、「あそびたかったの」と答えます。
それを聞いた幼稚園の子どもたちはみんな、「ぼくたちとあそびたいんだって!」「あそぼう、あそぼう!」と、ちびおにのことを温かく受け入れてくれました。
自分とは違う存在と接するときって、最初はちょっと警戒をしたり距離を取ったりしがちになりますよね。
でも稚園の子どもたちは、ちびおにの気持ちを知ると、喜んで受け入れ「あそぼう!」と言ってくれるのです。
その子どもたちのやわらかな心と優しさにも心があたたまります。
魅力3.読み聞かせ時の子どもの反応にも感動
この絵本を読むと、子どもたちはとても集中します。
泣いている子のためにちびおにが帽子を取ろうとする場面では、「帽子ぬいじゃだめ!」と、あちらこちらから子どもの声が聞こえてきます。
その後、ちびおにが自分の帽子を取ってかぶせたときは、「ハッ」と息を飲んだり、この先ちびおにがどうなってしまうのかを案じて自分もドキドキしている子どもたちの気持ちが、読み手の私にもすごく伝わってくるのです。
そしてオニだとばれてしまい、幼稚園の子どもたちが黙ってちびおにを見ている場面では息をつめて見守り、みんなで楽しく遊び始めたところでは、一緒に楽しさを味わっているのが感じられます^^
子どもたちがちびおにに感情移入していることが、とても感じられる絵本なのです。
まとめ
今回は、「ちびっこちびおに」の紹介と魅力をまとめました。
ちびおにや子どもたちの優しさに心動かされ、仲良く遊ぶ姿がほほえましい絵本です。
そして、普段子どもたちと接していて思うのですが、子どもって、本当に優しいです。
この絵本を読むたび、ちびおにを心配してドキドキする子ども達の優しさが直に伝わってきて、私自身もなんだかドキドキします。
たくさんの優しさが感じられる、素敵な絵本です。
よかったら、一度読んでみてくださいね。