「スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし」は、1969年に発行されました。
世界中で翻訳され、長い間多くの人に愛され、親しまれている名作です。
今回はこの「スイミー」について、
読むときの目安時間・対象年齢・絵本のあらすじ・3つの魅力をご紹介します。
目次
読み聞かせ時間目安・対象年齢
読み聞かせ時間: 4 分 50秒
対象年齢: 4・5歳から
(※読み聞かせ時間は私が読んだときの時間なので、人によって多少変わります)
あらすじ
広い海のどこかに、小さな魚のきょうだいたちが暮らしていました。
みんな赤いけれど、1匹だけ真っ黒。
その魚の名前は、スイミー。
ある日突然、仲間の魚たちが大きな魚に食べられてしまいました。
寂しさのなか、一人で海を泳ぐスイミーは、さまざまな海の生き物に出会います。
そして、仲間とそっくりの魚たちにも出会い、みんなで力を合わせて、大きな魚を追い出しました。
魅力1.レオ=レオニの透明感あふれる絵と谷川俊太郎さんの言葉がすばらしい
さまざまな手法を使われた、レオ=レオニの版画の絵は、本当に海の中のようなきらめきと透明感が感じられて、ページをめくるたびに見入ってしまいます。
また、
「にじいろのゼリーのようなくらげ」
「かぜにゆれる ももいろのやしのきみたいな いそぎんちゃく」
というような、洗練された谷川俊太郎さんの言葉も、スイミーのお話に奥行きを感じさせてくれます。
魅力2.ひとりぼっちになったスイミーの大冒険にワクワク
仲間が食べられてしまったスイミー。
1人寂しく、暗い海の中を泳ぎ始めました。
けれど、海の中には見たこともないようなおもしろいものがいっぱいあります。
そして、スイミーは、仲間とそっくりの魚たちと出会うのです。
孤独を乗り越えたスイミーが、小さな魚たちと一緒に力を合わせて大きな魚を追い出す場面は、思わず応援したくなります。
「顔を見るころにはしっぽを忘れるほどながいウナギ」
など、独特な表現と絵が印象に残ります。
魅力3.スイミーのお話にこめられた、もうひとつのメッセージとは
スイミーのお話を読んで、最初に感じるメッセージは、
「みんなで力を合わせれば、大きな困難も乗り越えることができる」
ということかもしれません。
そして、それとともに、
「自らを知り、自己実現をする」
というメッセージもこめられています。
まわりの魚たちはみんな赤く、自分だけ真っ黒だったスイミー。
みんなで大きな魚のふりをするとき、
「ぼくが めになろう」
と申し出ますが、それは、他のどの魚にもできない、スイミーだけができること。
まとめ
「スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし」のご紹介をしました。
子どもの頃によく読んでいた絵本でも、大人になって改めて読むと、お話に込められた作者の思いに気づくことがあります。
それもまた、絵本の醍醐味かもしれませんね。
今日ご紹介した絵本の他に、年齢別のおすすめ絵本や、読み聞かせのコツなどをまとめた記事がありますので、こちらもチェックしてみてくださいね。
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