「りゆうがあります」 「りんごかもしれない」で有名な、ヨシタケシンスケさんの絵本です。
なかなかインパクトのあるタイトルなので、私も初めに目にしたときには「いったいどんな内容なんだろう?」と思いました。
読んでみると、「あるある!」「わかる~」なお悩みの連続にクスリと笑ったり、おしっこちょっぴりもれたろうくんの友達とのエピソードにほのぼの!?したりしながら、最後に「そうだよな~」と納得できる絵本です。
今日は、この絵本「おしっこちょっぴりもれたろう」について、読むときの目安時間・対象年齢・絵本のあらすじ・3つの魅力をご紹介します。
児童のみんなも、先生の反応も良かったです。
目次
読み聞かせ時間目安・対象年齢
読み聞かせ時間:4分10秒
対象年齢:4歳から~大人
(※読み聞かせ時間は私が読んだときの時間なので、人によって多少変わります)
あらすじ
この絵本の主人公、おしっこちょっぴりもれたろうくんには、ある悩みがありました。
どんな悩みかというと…。
ぼく、おしっこちょっぴりもれたろう。
おしっこをしたあとパンツにちょっぴりもれちゃうから、いつもお母さんにおこられるんだ。
でも、いいじゃないか。ちょっぴりなんだから。
ズボンをはいたらわかんないし。しばらくするとかわくんだし。
ぼくみたいにもれたろうでこまっている人、きっとほかにもいるよね?
…おしっこちょっぴりもれたろうは、他にも自分と同じ悩みを持った人がいるに違いない、と思い、仲間を探しにでかけます。
さぁ、仲間はみつかるのでしょうか?
魅力1.「そうそう!」「わかる~!」というお悩みがおもしろい
絵本の中では、いろいろな悩みを持った子が登場します。
「ほうれんそうが歯にはさまって取れない」「長袖の下のシャツがクシャッとなってイヤ」など、誰しも「人にわざわざ言うほどじゃないんだけど、これがちょっと悩み」ってこと、ありますよね。
私は冬に厚手の靴下を履いて部屋を歩いていると、左足のかかと部分が足の甲の方にだんだんズレてくるのがちょっとした悩みです。。
次々と出てくるみんなのお悩みの1つひとつ、「あ~、イヤよねそれ」と納得するようなものばかりなので、ヨシタケシンスケさんのセンス、さすがだなぁと読むたびに感心してしまいます。
あなたも共感できるお悩みがあるかも!?
魅力2.見えないけれど、みんなそれぞれに悩みがある
魅力1.でお伝えしたように、さまざまな悩みを持った子が次々と登場します。
おしっこちょっぴりもれたろうくんは、その出会いを通して、「みんなそれぞれ、いろんな悩みを持っているんだなぁ」と気づくのです。
現実の世界でもそうですよね。
どんなにすごい人でも、どんなに幸せそうに見える人でも、1人ひとり何かしらの悩みがあるものです。
そのことを、クスリと笑える内容で、さらりと伝えてくれています。
魅力3.素敵なおじいちゃんの存在
おしっこちょっぴりもれたろうの家にはおじいちゃんがいます。
おしっこちょっぴりもれたろうくんが、「またもらしちゃった…」と落ち込んでいると、「だいじょうぶだいじょうぶ」と、全部受け入れてくれるおじいちゃん。
そして「実はな…」とおじいちゃんが話してくれた秘密と、おかあさんの表情のオチが、余韻を残してくれます。
こんなふうに、自分の悩みを打ち明けたときに、ゆったりおおらかに受け止めてくれる存在って、本当に嬉しいものですよね。
そして、お母さんの渋い表情は、世のお母さんたちの心の声を代弁してくれているのかな^^
お母さんの気持ちにも、「わかる~」です。
まとめ
今回は「おしっこちょっぴりもれたろう」の紹介と魅力をまとめました。
ヨシタケシンスケさんの絵本はどれも、読むときは笑って、後からじわじわと心に余韻が広がってきます。
この絵本の読み聞かせをしたら、幼児は親近感や共感から笑い、小学生は少し前の自分を思い出したり「あるあるお悩み」に笑い、大人はいろいろなものを感じて笑いながらも感心、という反応が返ってきて、読み手にとってはその反応の違いもおもしろいです。
子どもの頃に読んでもらった絵本を大人になってから読み返すと「こういう意味もあったのか」と気づくことがあります。
それも絵本の魅力の1つかもしれませんね。
「おしっこちょっぴりもれたろう」おすすめです。