1970年に発行された「にじのみずうみ」は、北イタリアの伝説を絵本にしたものです。
あとがきによると、「にじのみずうみ」の舞台になっているのは、アルプス山脈の支脈ドロミーティ山系にあるカレッツァ湖とのこと。
子どもの頃、初めてこの絵本を目にしたときは、あまりの美しさに、しばらくの間何度も何度も繰り返し読んでいた記憶があります。
もちろん、お話も引き込まれるおもしろさですよ。
今回はこの「にじのみずうみ」について、読むときの目安時間・対象年齢・絵本のあらすじ・3つの魅力をご紹介します。

今回、読み終わった時間を見てびっくり!
すっかり絵本の世界に入り込んでいたので、10分近く時間が経っているとは感じませんでした。
目次
読み聞かせ時間目安・対象年齢
読み聞かせ時間: 9分 40秒
対象年齢:5歳から
(※読み聞かせ時間は私が読んだときの時間なので、人によって多少変わります)
あらすじ
みどりの森に囲まれた深い湖に、美しい水の精オンディーナが住んでいました。
森で暮らしている若い魔法使いが、小鳥たちと歌うオンディーナの声を聞きつけて、湖までやってきました。
オンディーナを一目見た魔法使いは、あっという間にオンディーナを好きになり、つかまえてお嫁さんにしようと考えました。
毎日湖にやってきてはオンディーナの隙をねらうのですが、小鳥たちがオンディーナに知らせて、いつも逃げられてしまいます。
知り合いの魔法使いに相談した魔法使いは、美しい虹を作ってオンディーナを誘い出そうとしますが、あと少しのところでまた逃げられてしまいます。
怒った魔法使いが虹をちぎって湖に投げたため、湖の水は虹の色に変わりました。
魅力1.あまりにも美しい!いわさきちひろさんの水彩画
表紙だけでも伝わりますでしょうか。
思わずため息が出るような、いわさきちひろさんの絵の美しさと透明感…。
唯一無二の画家さんだなぁ、と、思わずみとれてしまいます。
いわさきちひろさんは1974年に亡くなり、没後47年経ちますが、全く古さを感じさせない瑞々しさをたたえた絵は、いまなお多くの人を魅了しています。

魅力2. なんだかにくめない魔法使い
オンディーヌを好きになり、毎日つきまとってくる魔法使い。
あの手この手でオンディーヌをつかまえようとしますが、毎回失敗してしまいます。
ウキウキしたり怒ったり、感情表現が豊かでちょっとぬけたところが、なんだか憎めないんですよね。

魅力3.美しい自然と不思議な世界の融合
この物語の舞台は、イタリア北部にある素晴らしい森と湖。
人間が立ち入れないような深い場所でのお話だからこそ、水の精や魔法使いたちのお話がすんなり受け入れられるのかもしれません。
絵本を読んでいると、森の木々のざわめきや、小鳥たちのさえずり、オンディーナが湖に入るときの水音が聞こえてくるようです。
いわさきちひろさんが表現している森の緑やきらめく湖、七色の虹なども、ゆっくり味わってみてくださいね。

まとめ
今回は、「にじのみずうみ」の紹介と、魅力をまとめてご紹介しました。
イタリアに思いを馳せながら、お子さんと一緒に美しい物語の世界を味わえる絵本です。
こちらも、ぜひ絵本を手に取って実際に絵を見ながら楽しんでもらいたいな♪
おすすめです。