「ポリぶくろ、1まい、すてた」は、2019年に発行されました。
アフリカのンジャウ村に住んでいるアイサトという女性が、笑いものにする人たちがいる中、仲間と協力してゴミ問題に立ち向かう実話です。
今回はこの「ポリぶくろ、1まい、すてた」について、
読むときの目安時間・対象年齢・絵本のあらすじ・3つの魅力をご紹介します。
目次
読み聞かせ時間目安・対象年齢
読み聞かせ時間: 9分 10秒
対象年齢: 小学校低学年から
(※読み聞かせ時間は私が読んだときの時間なので、人によって多少変わります)
あらすじ
ポリ袋のゴミが、世界中で問題になっています。
便利だけれど、たくさん捨てられ、たくさんのゴミになっています。
このポリ袋のゴミは、病気のもとになることがあります。
そして、ゴミを食べた多くの動物や魚が死んでいます。
アフリカのガンビアに「アイサト」という女の子が住んでいました。
アイサトが捨てた、1枚のポリ袋のまわりに、どんどんポリ袋のゴミがたまっていきます。
大人になったアイサトは、
「自分がなんとかしなくちゃ」
と、友達と一緒にあることを始めました。
また、子どもの頃のようなきれいな村に暮らせるように……。
魅力1.色鮮やかな衣装や絵が印象的
この絵本を手に取ったとき、ぱっと目に飛び込んでくるのは、アフリカの女性が着ている鮮やかな衣装と、アフリカの大地です。
中の絵も、本物のポリ袋など、さまざまな素材を貼りつけた貼り絵になっていて、とても印象に残ります。
見開きには、ピンク・青・紫・青・黒・白などのカラフルなビニール袋が並べられた写真が。
これは、どんどんたまってきたビニール袋のゴミを表しているのでしょうか。
魅力2.ヤシのかごとポリ袋の対比
アイサトが、頭の上に果物を乗せたカゴを乗せて歩いていました。
カゴはヤシの葉でできており、歩いているうちに壊れて、果物が落ちてしまいました。
壊れたカゴの代わりに、アイサトは飛んできたポリ袋に果物を入れて帰ります。
ヤシの葉であんだカゴは、そのまま地面にすてました。
時間が経つとぼろぼろになって、ヤシの葉のカゴは、土にかえるでしょう。
でも、破れたポリ袋をそのまま捨てても、ポリ袋は土にはかえりません。
そのままずっとゴミとして残り、生き物が食べて死んでしまったりします。
魅力3.アイサトの行動力に心動かされる
アイサトが大人になったとき、村が大きく変わっていることに気づきました。
たくさんたまったポリ袋のゴミのせいで、それを食べた村のヤギが何頭も死んでいるのです。
そして道には、汚いポリ袋が散乱しています。
アイサトは「自分がなんとかしなくちゃ」と、ポリ袋をたくさん拾って帰ります。
アイサトは友達と相談し、そのポリ袋を綺麗にあらってひもにし、そのひもで財布を編むことにしました。
バカにして笑いものにする人たちもいましたが、1年後、その財布を市場で売ると、たくさんの人が買ってくれたのです。
それから少しずつ、村のポリ袋のゴミは減っていきました。
その活動がどんどんまわりに広がっていく様子に感動しました
まとめ
「ポリぶくろ、1まい、すてた」のご紹介をしました。
この絵本のお話は、前述したように、淡々と進んでいきます。
ですが、「ゴミを捨ててはいけません!!」と強く語られるよりももっと、読んだ人にしみじみと伝わってくるものがあります。
そして、「自分にできることはなにかな?」と考えさせてくれる絵本です。
この絵本の作者ミランダ・ポールによる読み聞かせと、アイサト・シーセイのスピーチ動画がこちら。(英語です)
今日ご紹介した絵本の他に、年齢別のおすすめ絵本や、読み聞かせのコツなどをまとめた記事がありますので、こちらもチェックしてみてくださいね。
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